圧縮機はエアコンの最重要部品
「えっ、業務用エアコンの修理ってこんなにかかるの?」と思ったことありませんか。そういった場合に、交換部品に入っていることの多い圧縮機。
この圧縮機は心臓やエンジンなどと同じで重要な役割を担っています。圧縮機の交換は車で例えると、エンジン交換となるので、高額になってしまいます。
圧縮機は、その名の通り冷媒ガス(温度を移動する媒体)を圧縮して、温度を上げる役割を持ちます。
ボイルシャルルの法則では、温度は、圧力に比例します。
P₁V₁/T₁=P₂V₂/T₂
この法則を利用して、熱の調整をするエアコンの基幹部品が「圧縮機」です。
冷房運転の場合の圧縮機の役割
例えば、10℃の温度を冷媒ガスに移すとその分の熱エネルギー分、室内の温度が冷えます。ただし、冷房運転時は室外の温度が高い場合が多いので、冷媒の温度が低いままだと、外に熱を放出するのが難しくなります。「40℃の空気」に「10℃の冷媒ガス」を近づけても逆に熱を受け取ってしまいそうですよね?
そこで圧縮機を用いて、圧力を上げることで温度を上昇させます。
例えば10℃の冷媒ガスを80℃くらいにして、外気温40℃に熱を移動させて放出します。
暖房運転の場合の圧縮機の役割
暖房運転の場合はその逆です。外気から熱を取り込みます。暖房運転の場合は外気温度が低い場合が多いので、ほんの少し熱を取り込みます。その熱を圧縮機で上昇させ、室内に放出します。
圧縮機の性能が、エアコンの省エネ性能といっても良い
いかに効率の良い圧縮性能を持つかによって、電力の使用量が変わってきます。圧縮機の効率が高ければ、電力エネルギーを使い過ぎずに運転できるからです。
圧縮機はエアコンの中心部品といっても過言ではないものです。
だから圧縮機交換は、他の部品交換と比べても高額になってしまうのです。