エアコンの「系統」
エアコンは、1台の室外機に対して1台もしくは複数の室内機が接続されています。
シングル機なら、室外機1台に室内機1台。
ツイン機なら、室外機1台に室内機2台。
ビル用マルチエアコンなら、室外機1台に室内機が複数台接続されていることもあります。
このエアコンの、セット単位での名称のことを「系統」と呼びます。
大き目の建物になると、エアコンが複数セットで存在しています。
修理やメンテナンスするときに、どの空調システムの「セット」を診ればよいのか、を分かり易くしたものが「系統」です。
例えば、1Fエントランス系統、売場A3系統などと制御システムごとに分けられて使います。
系統の分けられ方の例
エアコンのセット、すなわち「系統」は設置される際に、エリアごとの空調の利便性が考慮されています。
使用区分によるエリア分け
例えば、同じフロアに4台の室内機を設置するとします。2台1セットのツイン機です。
1セットの設置の仕方を、「フロアの使い方」に対して着目して、優先する方法です。
「もし接客スペースと事務処理スペースで使いたい」なら、制御は接客スペースと事務処理スペース単位で分けた方が、設定温度やON/OFFが使い分けられます。
ペリメーターとインテリアによるエリア分け
ペリメーターとは建物外側の窓や壁に近いエリアのことです。インテリアはその反対で、外側に接しないエリアです。
ここでの考慮は外気温の影響や、日差しによる影響等の温度の負荷の度合いです。
「暑くなりやすい空間」「寒い空間」で系統分けをすると、温度設定でフロアの温調がし易くなります。
方位によるエリア分け
方位ごとに考える方法は、「ペリメーターとインテリア」の考え方と少し似ています。
というのは日射量を基準に、空間の温調を考えるからです。
★すでにエアコンが設置されている建物や物件を使用される場合は、フロアのスペース作りのときなどに参考にしてみてくださいね。